チイキヅクリノート

これからの地域づくりを考えるブログ

富山市のシビックプライドキャンペーン

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 (画像引用元:共同通信PRワイヤー

 

今後の日本が直面する問題である人口減少。この問題に向き合うために「交流人口を増やす」、「定住人口を増やす」必要がありますが、各自治体はさまざまなアプローチでこれに取り組んでいます。なかでも、訪れる・定住する場所として選ばれるために必要とされている”シビックプライド”という考えに今回は注目してみます。

 

 

シビックプライドとは

下記のように定義されています。以下、「シビックプライド―都市のコミュニケ​ーションをデザインする」からの引用です。

シビックプライドとは都市に関係する人々(そこで住んだり、働いたり、遊びに来たりする人たち)が、その都市に対してもつ誇りや愛着のこと。

シビックプライドは海外での事例が多い取り組みです。国内ではまだ事例は多くないのですが、行政がシビックプライド醸成に取り組んでいる事例として富山県富山市の取り組みに注目してみたいと思います。

 

AMAZING TOYAMA(アメイジング トヤマ)

富山市が2014年5月から6月にかけて実施したシビックプライドキャンペーンです。日常の生活の中にこそ「AMAZING(驚きや発見)」が存在し、市民が当たり前だと感じていたものを、あらためて驚きのある新鮮なものとして感じられることを目標にしており、キャンペーンのキーワードをAMAZING TOYAMAに定めています。

2014年5月19日から6月末までを集中PR期間として「AMAZING TOYAMA」というメッセージを広く発信するためにフレーム状にデザインされた「AMAZING TOYAMA」のロゴを用いて、市内に展開しました。

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 AMAZING TOYAMAのモニュメント越しにみる富山城

 

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 中心商店街のお店にもAMAZING TOYAMAがありました

 

そのほか、キャンペーン期間中には

・市内電車環状線セントラムのラッピング運行

・ストリートバナーフラッグを設置(全164箇所に164色のフラッグ)

・大和富山店の壁面に大型バナーフラッグを掲出

・ポスターの掲出

・市職員の名札にロゴを表示

など展開し、大々的なキャンペーンとなりました。

 

キャンペーンは終わってしまいましたが、今後は「AMAZING TOYAMA」をテーマとした写真募集と展示を行うなど、市民の人たちを巻き込んだ活動にシフトしていきます。この活動を通して、市民が当たり前だと感じていたものが、再認識され、誇りに感ることで富山市にさらに愛着が深くなることを期待しています。