チイキヅクリノート

これからの地域づくりを考えるブログ

神山から学ぶ創造的過疎のつくり方 その1

3月下旬に徳島県神山の視察セミナーに参加してきました。
神山といえば、地域再生で一躍有名になり、今や全国から視察の耐えない地域。多いときは100名を超えるそうです。セミナー当日も北海道、岩手、東京、福井、奈良、広島、高知と全国からたくさんの人が来られてました。

講師は、仕掛人であるNPO法人グリーンバレーの大南さん。人口約6000人の山間の田舎町が、どのようにしてITベンチャーの移転ラッシュが続く創造的過疎をつくりあげたのか。その成功のコツを聞いてきました。 

f:id:townkitchen:20150508150756j:plain

 

①小さな成功体験を複数人で共有する(できれば5人くらい)

今では有名になったアーティストインレジデンスやサテライトオフィスですが、もともとのはじまりは、小学校のPTAからはじまった「人形の里帰りプロジェクト」。戦前にアメリカより寄贈された人形を里帰りさせようという取組を約30人の住民と共に実現したそうです。そこで得た成功体験を複数人で共有していることから、共通言語が生まれ、その後の数々の取組がスムーズに展開できたそうです。

 

 

②アイデアキラーを撃退する

新しいアイデアが生まれたとき、必ず出現するのが「アイデアキラー」。前例のない新しいアイデアをカタチにしていくとき、突如現れるアイデアキラーは過去の失敗例を持ち出し、アイデアを見事に破壊していきます(笑)。

では、こうしたアイデアキラーをどう撃退するか。

残念ながら、特効薬はないようです。ただ、コツとして教えていただいたのは、強行突破して少しずつ変化させていく、という方法。はじめはひっそりこっそり実践し、小さな成功を積上げて行くと、そのうちアイデアキラーも黙ってしまうんだそうです。

 

 

③「やったらええんちゃう」という土を耕す

サントリーの「やってみなはれ」は有名ですが、神山でも「やったらええんちゃう」というのが共通言語になっているようです。とにかく始めてみて、そして、やりながら修正する。それが大事なんですね。でもコレって簡単そうに見えて、実際に地域の当たり前の風土にするのは相当難しいこと。やはり土を耕すのは一朝一夕にいかず、時間と忍耐が必要なのかもしれません。

 

f:id:townkitchen:20150508151025j:plain

 

次回は神山で話題のスポットをご紹介します。